株式会社テクノエーピー 放射線・放射能測定装置 設計・開発・販売 | |||||||
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放射線計測で使用されるチャージセンシティブアンプは低ノイズ、高ゲイン、高速な立ち上がり特性を求められます。特に半導体検出器の場合は、初段のプリアンプで得られた特性がアンプやMCAを介して放射線スペクトルになりますが、プリアンプで生じたノイズゲインは後段で取り戻すことができないため、非常に重要なコンポーネンツになります。 |
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Qsは電荷パルスで帰還コンデンサCfにすべて積分され電圧Voに変換されます。帰還抵抗Rfは、帰還コンデンサCfと並列に接続してCfに貯まった電荷を減衰させます。これは次々に電荷パルスが発生して重なり合いパルス波形が飽和しないようにするためです。減衰時間はτ=Rf Cfになります。 |
ここで、Qsはt=0とt=tqの間に注入された総電荷です。 |
出力電圧の式は次の通りです。 |
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さらに、tq << τと仮定すると、次のように簡略化できます。 |
チャージセンシティブアンプで重要な要素として初段に使用するデバイスですが、JFETになります。低雑音バイポーラトランジスタの場合、JFETより雑音電圧密度は低いのですが、その為にベース電流を流す必要があり、入力インピーダンスが高いチャージアンプの構成においては、並列雑音が増えてFETより全ノイズが悪化してしまいますので、選択から外れます。 |
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gm(相互コンダクタンス)はIDドレイン電流によって調整できます。ドレイン電流は大きいほどgmが増大しますが、消費電流の増加にも繋がるので、多チャンネルやバッテリー装置の場合は制約を受けます。FETの等価雑音抵抗はRFET≒1/gmとなるので一般的にgmが大きいほど低雑音になります。その為JFETを厳選してまでもという製品も存在します。 |
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Qyに流れる電荷は、検出器の容量Cdとチャージセンシティブアンプの入力容量Ciに流れ込み、S/Nを悪化させます。検出器の容量が小さい場合は、Ciができるだけ小さい事が重要となり、検出器の容量が大きい場合は、gmを大きくして低雑音にする必要があります。また、Cissが小さいFETは高速な立ち上がり特性を持ちます。 |
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エネルギーをE,生成された電荷をQ,検出器の静電容量(Cd)とチャージセンシティブアンプの入力容量をCi、帰還抵抗をRfとした場合、オープンループゲインAが十分に大きい場合、帰還コンデンサCfで決まる一定の値になります。 |
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実際の放射線エネルギーに対する出力電荷Qは、下記の式であたえられます。 |
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1MeVあたりの出力電圧は、Si半導体検出器で、帰還コンデンサCfが0.5pF場合 |
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帰還コンデンサCfは1pFの場合44mV、2pFの場合22mVと出力が小さくなるので、S/Nを向上させるためにはできるだけ小さいCfを選定します。 |
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式(11)をひっくり返してインピーダンスにすると、 |
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式(12)を虚数jで整理すると、 |
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式(13)の実数部分が抵抗成分です。従って、CR並列回路の等価抵抗RXは、 |
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抵抗の熱雑音電圧Vnは、 |
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計算式(14)(15)より、帰還抵抗Rfが100MΩ、帰還コンデンサCfが0.5pFの場合と、帰還抵抗Rfが1GΩ、帰還コンデンサCfが0.5pFの場合で比べてみます。 |
1kHzぐらいまでの低周波数領域では、100MΩの方がノイズは少ないのですが、高周波数領域においては、1GΩの方が少なくなります。チャージセンシティブアンプで重要となる10kHz〜1MHz領域のノイズの積算は、100MΩが20.3μVrmsで1GΩは12.8μVrmsです。約1.58倍になりますので1GΩにする甲斐があります。 |
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まず、パルサーを使ってカタログデータが正しいかテストしてみます。パルサーからは1MeV相当のパルス波高を発生させます。 |
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Shaping ampの時定数は2μs |
他社製品A パルサーの分解能0.945keV |
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Shaping ampの時定数は2μs |
他社製品A 59.5keVの分解能3.01keV (5.07%) |
測定結果は、 APG1603は分解能2.49keV (4.19%)、他社製品Aは分解能3.01keV (5.07%)となりました。カタログデータの0.75keVと1keVの差は実際の計測でも現れてきます。これは、半導体検出器ということや59.5keVと比較的低エネルギーだったことも思われますが、是非一度APG1603を使ってみてはいかがでしょうか。 |
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