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株式会社テクノエーピー 放射線・放射能測定装置 設計・開発・販売
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 陽電子消滅寿命/ドップラー拡がり測定装置


分子レベルのナノスケール空間構造を解析できる陽電子消滅法の測定に必要な計測・電源機器がひとつになりました。寿命測定(Lifetime)では、2台のBaF2(フッ化バリウム)シンチレーション検出器からの高速パルス信号を3GSPSで取り込み寿命時間を算出します。ドップラー拡がり測定(CDB:Coincidence Doppler Broadening)では2台のゲルマニウム半導体検出器からコインシデンスを取り、それぞれの波高値から2次元ヒストグラムを生成します。さらにこれらの機器の組み合わせにより寿命と運動量の相関をとるAMOC測定(AMOC:Age-momentum correlation)も実現しました。

BaF2シンチレーション検出器及びゲルマニウム半導体検出器用の4CH分の高圧電源モジュールとプリアンプ電源モジュールも搭載しております。コンピュータにインストールされた付属の専用アプリケーションからネットワーク経由で各モジュールへの設定とデータの読み込みを行います。 

 
システム設置イメージ写真




1.外観

(1) 時間分析用スペクトルメータモジュール
  型式:APV8702
高速3GHzADCをCH毎に採用した時間分析用スペクトルメータです。BaF2シンチレーション検出器からの信号を入力します。時間差分析DSP機能を内蔵しております。

(2) DSPマルチチャネルアナライザモジュール
  型式:APV8002
ガンマ線スペクトロスコピー用デジタルシグナルプロセッシング(DSP)機能を搭載したマルチチャネルアナライザです。ゲルマニウム半導体検出器からのプリアンプ出力信号を直接入力します。サンプリング100MSPS、ADCゲインは最大8192です。

(3) プリアンプ電源モジュール
型式:APV4004
ゲルマニウム半導体検出器用プリアンプ電源です。D-sub9ピンコネクタから±24V(50mA)と±12V(50mA)を供給します。コネクタのピン配置はNIM規格準拠です。

(4) 高圧電源モジュール
  型式:APV3304
BaF2シンチレーション検出器2台分、ゲルマニウム半導体検出器2台分の高圧電源です。CH1とCH2はゲルマニウム半導体検出器用で最大定格+5000V(または-5000V)、CH3とCH4はBaF2シンチレーション検出器用で最大定格-4000Vです。コネクタはいずれもSHVコネクタです。

(5) VME電源ラック
  型式:APV9007
VME規格の7スロット電源ラックです。AC100V、最大300W。各モジュールに電源を供給します。

※この装置に以下のものは含まれておりません。必要な場合はご遠慮なくご相談ください。
・薄膜陽電子線源(Na-22)
・BaF2シンチレーション検出器
・ゲルマニウム半導体検出器
・装置制御・アプリケーション実行用コンピュータ
・データ解析用ソフトウェア
・スイッチングハブ(コンピュータと各モジュールをLAN接続するため)
・信号用ケーブル(SMA端子)
・高圧電源用ケーブル(SHV端子)
・LANケーブル
・BNC・SMAコネクタ変換アダプタ
・BNC・LEMOコネクタ変換アダプタ

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2.測定モード  (5つの測定モードがあります。)

(1)Lifetimeモード

Lifetime(LT)モードは、BaF2シンチレーション検出器2台を同時測定して、2つの波形の立ち上がりの時間差をとり、陽電子寿命測定をするモードです。


Lifetimeモード構成図

Lifetimeモード画面


(2)waveモード
waveモードは、BaF2シンチレーション検出器2台からの波形を測定するモードです。


waveモード構成図

waveモード画面


(3)energyモード
 energyモードは、ゲルマニウム半導体検出器2台からエネルギースペクトル測定をするモードです。


energyモード構成図

energyモード画面


(4)CDB(Coincidence Doppler Broadening)モード

CDBモードは、ゲルマニウム半導体検出器2台の同時計数をとりそれぞれの波高値をとること、陽電子消滅同時計数ドップラー拡がり測定をするモードです。 


CDBモード構成図

CDBモード画面


(5)AMOC(AMOC:Age-momentum correlation)モード

AMOCモードは、BaF2シンチレーション検出器2台とゲルマニウム半導体検出器1台の同時計数をとることで、陽電子寿命-運動量相関測定をするモードです。 


AMOCモード構成図
 
AMOCモード画面


研究成果記事
2019年5月8日 低エネルギー陽電子ビームの寿命測定をデジタル化して実用レベルを達成

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Last Update 2019/5/8